1月は大型の買収や投資の案件が多かった様子。

Skiftの記事によると、最終週だけで5億ドル近い資金調達が確認されたとのこと。最も高額だったのは旅行も予約できるロイヤルティプラットフォームのBilt Rewardsで2億ドル。またツアー&アクティビティ事業者向けのプラットフォームであるVisit Groupは1億ユーロを獲得した。

3位となった「テック系TMC」と言えるTravelPerkは1.04億ドルで、ソフトバンク・ビジョン・ファンド2がリード。同社は2021年4月に1.6億ドル、2022年1月に1.15億ドルと調達を続けており、現在までの累計は5.13億ドルとなった。

このほか障害者の鉄道自動を助けるアプリTransreportの1270万ドル、空飛ぶタクシーのVertical Aerospaceの5000万ドルや送迎分野のDaytripの1000万ドル、空港やイベント施設が利用する紛失物管理プラットフォームのBoomerangの490万ドルなどが並んだ。

一方、アマデウスは1月31日に航空業界や出入国管理向けの生体認証技術を開発するVision-Boxを3.2億ユーロで買収することを発表。またTRAVEL + LEISUREも1月30日にAccorからタイムシェア事業のAccor Vacation Clubを4840万ドルで取得することを明らかにしている。

このほかでも、金額非公開の案件ではTMCのGray Dawes Groupがオランダの同業VCK Travelを買収したほか、ホテル向けソリューション開発のMewsもクラウドベースのホテル管理ソフトFrontdesk Anywhereを買収。Mewsにとっては過去12ヶ月間で3件目の買収となった。

PhocusWireが昨年末に掲載した旅行観光分野の投資トレンドの記事では2024年も投資家側が慎重な姿勢を崩さないとされていたが、少なくとも滑り出しとしては活発と言える結果となったようだ。