Skiftによると、コンカーの創業者であるスティーブ・シン氏が米国の業務渡航系スタートアップであるSpotnanaの取締役会長(executive chairman)に就任した。
シン氏は2014年にコンカーを74億ドルでSAPに売却したほか、Amazonに初期から投資したマドロナのマネージングディレクターも務めた人物。
Spotnanaは2019年にニューヨークで創業した企業で、TMCとしてクラウドベースで出張管理サービスを提供しており、先払いや最低利用額などを廃して利用した分だけ費用を請求するモデルを採用。
シン氏は、既存のTMCのビジネスモデルを模倣するのでなく、ゼロから作り直して業務渡航の問題解決能力を従来の10倍まで高めたと説明しているとのこと。
現時点で利用しているのは50社で「フォーチュン1000」の企業は1社のみだが、TravelPerkやTripActionsのようなTMCスタートアップがターゲットとする中小企業ではなく、大企業向けにサービスを設計。コンカーなどでは従業員30万人規模のグローバル企業が導入するのに年単位の時間を必要とする可能性があるが、Spotnanaでは数週間から数ヶ月で利用を開始できるという。
また、他のTMCに対して自動化ツールをホワイトラベル形式で提供しており、現在は中堅2社が利用しているという。
これまでに4100万ドルを調達し、Amex GBTの元COOやエクスペディアの元CFO、コンカーやトラベルポートなどで要職を歴任した人物なども経営陣に名を連ねている。
記事中ではこのほか、GDSを可能な限り避けているが自前で揃えているコンテンツの質量については詳細を明かしていないことなど、Spotnanaの戦略や課題などについても言及している。