豪州はウィズコロナへの転換を急ピッチで進めているが、Executive Travellerによると連邦政府首相のスコット・モリソン氏は、最もワクチン接種のスピードが早いニュー・サウス・ウェールズ州について往来の再開を前倒しすることを州政府と協議している。
同州のワクチン接種率が10月20日に目標とする80%に達する見通しであるためで、カンタス航空が11月14日にシドニー空港で予定しているロンドンとロサンゼルスへの運航再開を、11月1日からに前倒ししたい考え。
自宅での隔離ルールが定まれば実現可能といい、実現すれば海外に残っていて帰国できないワクチン接種済みの国民もシドニーを経由して入国が可能になる。自宅での隔離は7日間を予定しているが、旅行業界は検査で陰性が確認された時点で終了する「テスト・アンド・リリース」モデルへの切り替えを要望している。
豪州では人口の多いニュー・サウス・ウェールズとビクトリアの両州で接種が順調に進んでいるため、国全体の接種率も11月7日までに80%へ到達するペースとなっている。ただし州別で見ると、西オーストラリア州では12月8日、クイーンズランド州は12月12日の見通しと差も生じているという。
なお、自国民の出国や帰国については年内の再開がほぼ確実となってきているが、外国人旅行者の入国は来年1月以降となると報じられている。