英Travel Weeklyによると、米国トラベルアドバイザー協会(ASTA)はアメリカン航空(AA)が強行とも言える姿勢でNDC体制への移行に踏み切ったことに対し、独占禁止と消費者保護の観点から米司法省(DOJ)に提訴した。

AAは4月3日付でEDIFACT経由のGDS接続について全体の40%以上の運賃を引き上げてNDC経由のみに限定。すでに接続方法の違いによる運賃の差なども報告されている。

ASTAはAAの行動について、「反競争的な経営方針を追求するために運賃へのアクセスを拒否している」「市場支配力の明らかな乱用」などと批判。NDCが「多くの可能性を秘めている」ことは認めつつも環境が整っていない状況での強行は「深刻な反競争的懸念を引き起こす」として介入を求めたという。

記事では、業務上で実際に生じているという技術的問題とそれによる消費者側の不利益についても説明されているほか、それに対してAAが「移行に伴う成長痛が発生する可能性はある」としつつ問題となっている機能は「ほとんどの取引に影響を与えないか、まもなく利用できるようになる」などと主張し意見が対立している状況も紹介されている。


(2023年4月21日11時27分追記)Skiftによると、AAは特に競争の少ない中小規模のハブ空港を発着する路線についてより価格差を大きくしている模様とのこと。