米国でNDCファーストな体制への移行を強硬姿勢で進めて注目を集めたアメリカン航空だが、Skiftによると期日の4月3日を過ぎてNDC接続と従来のEDIFACTによる接続で販売可能な運賃の差が明らかになってきたとのこと。
移行に伴い全運賃の40%を旧接続方法から引き上げ、直販とNDC経由のみで流通しはじめているが、TMCのAmTravでは扱う旅程の35%がNDCでより安い運賃を得ており、平均すると164ドルの差となっているとのこと。
また別のTMCはより具体的に、ニューヨークからシカゴへ向かうAA2911便を例として紹介。EDIFACT経由ではメインキャビンの運賃レベルが1つしか扱えず、額としては全体的に大きな違いはないものの、ファーストやフレキシブルの運賃では差が目立ち、ファーストではSabreのNDCでは304ドル、AA.comでは305ドルであったのに対しSabreのEDIFACTでは483ドルに上ったという。メインキャビンのフレキシブル運賃も2倍の差が出たとしている。
記事では旧接続方法で販売された未使用の航空券の扱いなどの課題についても詳しく説明。米Travel Weeklyによると、米国トラベルアドバイザー協会(ASTA)はこうした負の影響を記録して報告するよう会員に要望するとともに、米運輸省(DOT)などにも反競争的であるとして訴えている。
(2023年4月11日09時15分追記) 米Travel Weeklyも旅行会社からの声をもとにEDIFACTとNDC経由の運賃の差や傾向、GDSの対応の不十分さなどを紹介する記事を公開している。