米国でNDC体制への移行を強硬に推し進めて波紋を呼んでいるアメリカン航空(AA)だが、米Travel Weeklyによると旅行会社との関係自体も抜本的な見直しを加えている模様。
記事では、一部の業務渡航系旅行会社がAAとの間で交わしていたインセンティブ契約についてAAから一方的に終了また減額を通告されている状況を紹介。
AA側は「搭乗客により良い価値を提供するために流通のあり方を見直している」「新体制は現代的な流通を追求するもので(NDC)チャンネル移行やアップセル、アンシラリー販売へのインセンティブなども含む」などと説明し廃止ではなく刷新であると示唆してるとのこと。
また同サイトの別の記事では、ある旅行会社がアメリカン航空から通知された契約の変更(addendum)について旅行業に精通した弁護士が解説している。
文頭では「修正は、航空券を発券するすべての代理店にとって驚きの連続でありすべて悪い内容」であるとし、業務渡航だけでなくレジャー部門の旅行会社にも影響を与えると指摘。具体的には、「顧客がそう望まない限りNDCコンテンツを提供しなければならない」「代理店は他の航空会社の製品やサービスに対して課すものより高いサービス手数料を徴収してはならない」などの項目が説明されている。
いずれの記事でも、「旅行会社側もAAとの取引関係を再評価することになる」「多くの代理店が取引を縮小することは間違いない」と明記しており、ある意味ではAA側の本気度がうかがえる状況。AAの役員も成果に自信を示しているところだ。