コロナ禍を経てウェルネスへの注目が高まっているが、HOTEL NEWS RESOURCEは8月28日、EHL Hospitality Business Schoolが宿泊産業は現場のウェルネスへの配慮も必要だと訴える記事を公開した。
要は従業員満足度(ES)の重要性について指摘する内容で、職場のウェルネスが高いレベルにあれば生産性が向上し顧客満足度も高まり他社との差別化も可能であるとハーバード大学とマサチューセッツ工科大学の共同研究などを引用して説明し、特に不規則なシフトや肉体的・精神的な負担の大きい業務、ストレスの多い環境などが課題となる宿泊産業では同分野への取り組みが非常に高いROIを期待できるとしている。
そして職場のウェルネスでは、「感情的」「経済的」「肉体的」「人間的」の4つの側面でウェルネスを考える必要があり、例えば経済的ウェルネスでは人材を確保し離職を防止するためのインセンティブ制度などが考えられ、また人間的ウェルネスでは日頃からの適切なコミュニケーションや人間関係における問題の解決、いじめやセクハラの予防などが重要と列挙。また会社のパーパスと従業員の人生のパーパスのすり合わせも有効という。
またウェルネスの向上を計測する方法についても説明。残業時間や欠勤、離職率などの分析や、従業員満足度調査、外部監査を選択肢として挙げた。
記事ではこのほか、経営陣のマインドセットの持ち方やテクノロジーの活用などの注意点も説明されている。
ちなみにHOTEL NEWS RESOURCEは同日公開の別の記事で、ミッションステートメントをより実のあるものとすることの重要性も指摘しており、「従業員目線でのわかりやすさ」や「項目の数(5つよりかなり上なら多すぎる可能性あり)」、「ポスターやステッカーなどによる視覚的アピール/社内ソーシャルメディアで共有可能なミームの作成」「表彰プログラム」などが有効としている。