世界のホスピタリティ産業ではウェルネスが一大トレンドとなっているが、Hospitality Investorは8月14日、その現状を整理して今後の可能性を分析する記事を公開した。

ウェルネスはコロナ禍となって大きな潮流となり、2025年にはウェルネスツーリズムの市場規模が12億ドル規模、ウェルネス経済全体では7兆ドルに達するとの予想もあって企業側の積極的な事業展開も続いているところ。

しかし、そうしたなかで急速な変化とともにマッサージルームが1部屋あるだけのようなホテルからスパを売りにするデスティネーションリゾート、そしてチバソムのような統合医療型とでも言うべきウェルネスリゾートまで施設が多様化。結果として「グリーンウォッシュ」や「ピンクウォッシュ」のように「ウェルネスウォッシュ」が懸念される事態となっているという。

また、ウェルネスのトレンドがコロナによる一過性のものか不可逆なものかの見極めもまだ進められている段階で、特にウルトラハイエンドの市場で真価が探られている状況。またエネルギーなどのコスト高も課題となっている。

そして今後の可能性の一つとして示されているのは「ソーシャルウェルネス」で、社会と積極的に関わる人ほど長生きをして心身ともに健康でいられる傾向が大きいとの米国立衛生研究所のレポートも引用。すでにコミュニティ形成や対人のコミュニケーション促進などが好機と捉えられ、シックスセンシズやアマンなどでも取り組みが始められていることが紹介されている。