米国ではコロナ禍に伴う渡航制限の煩雑さなどから旅行会社が提供する価値が見直されており、トラベルアドバイザーのサービス利用に前向きな意向を示す消費者も増えているが、このほどUSA TODAYもその状況を伝えるとともにトラベルアドバイザーのサービスを上手に利用する方法を説明する記事を公開した。
USA TODAYは、マイクロソフトが1996年にエクスペディアを立ち上げてからこれまでの間の変化に触れ、(現在は自らをトラベルアドバイザーと呼んでいる)旅行会社はすでに時代遅れになったと思われがちだが、実際にはそんなことはなく環境に適応して生存していると紹介。
そして、米国トラベルアドバイザー協会(ASTA)のデータでは、コロナ前にトラベルアドバイザーをよく利用していた層は旅行者全体の27%であったのに対し、現在は44%がコロナ後に利用する可能性が高いと回答しているという。
ASTA社長兼CEOによると、「(コロナ禍で)常に変化する規制を全て理解している、優れた旅行の専門家を味方につけること」に消費者が価値を認めはじめており、またソーシャルメディアなどの影響で「より凝った、よりアクティブでエキゾチックな旅行」のニーズが高まっていることも、旅行計画の複雑性を増してプロのサービスへの期待が高まっているという。
そして、USA TODAYはトラベルアドバイザーがどのように仕事をするかも紹介。あるアドバイザーの例では、「ほとんどの場合相談から始まり、あなたがどんな人か、どこに行きたいのか、何をしたいのか、どのような旅行が好きか、などについてできる限り詳しく知る」、その上で「時間と予算の範囲内で候補となるホテルやアクティビティを選んで旅程を計画して予約もし、個人では手に入らないような特別料金やアップグレードを提供することもある」としている。
対価については、初回相談は通常無料だが手数料を徴収することが多く、それは前もって開示することが求められていること、ホテルなどからのコミッションが旅程に影響を与えることがあってはならないこと、ASTAにはそうした倫理規定に違反したアドバイザーとの問題を調停する部門があることも紹介されている。
そして、トラベルアドバイザーの探し方では、ASTAのサイトなどもあるとしつつ、あるアドバイザーの「家族や友人からの推薦を聞き、また自分が求めたい物事を明確にしておくこと、たくさん質問をすることが最善策」との意見も紹介。そして、そのアドバイザーの「今回の旅行のためにホテルを予約してくれる人」ではなく「長期的な旅行のパートナー」として今後の「バケットリスト」の旅行を一緒に実現させてほしい、という意欲で記事を締めくくっている。