The Sydney Morning Heraldによると、西オーストラリア州政府は「地球上で最も安全な場所」として同州をアピールするキャンペーンを海外で展開する計画だ。

キャンペーンは「Reconnect WA」と名付けて1.85億豪ドル(約148億円)を投じるもので、12歳以上の州民の90%がワクチン接種を終えると予測される来年1月現順から2月上旬に海外との往来が可能となるとの想定のもと、海外からの観光客や労働者、学生に対し来訪を呼びかけていく狙い。

同州にはコロナ対応が慎重過ぎるとの批判があるが、州首相はキャンペーンの発表に際し「そのおかげで我々は安全、安定、強さという新しいブランドを手に入れた」と強調。その上で、法人に対しては「賢明にパンデミックを管理し、経済を維持した州」への投資を、観光客に対しては「ワクチン接種率が90%を超え、会場や体験の制限が最も少なく最も安全なデスティネーション」への来訪を、学生の親には「子どもが市に至る可能性のあるウイルスに感染する可能性が低い場所」への留学を呼びかけたという。

同氏がFacebookに投稿したキャンペーンの概要では、コロナ前に運航されていた国際線の再開と新規路線の誘致も加えられている。

なお記事では、安全を求める一部の旅行者を惹き付ける可能性はあり、また他州からの移住の希望も高くなっているとのデータも紹介している一方、PRとマーケティングの専門家のコメントとして検疫に対する厳しい姿勢や「瞬時に国境を閉鎖する」印象が付いてしまったなかで、「旅行後に無事に家に帰ることができる」「安心して入国できる」と確信させるのは難しい作業との見方を紹介している。