豪州のクイーンズランド州は10月4日、東京で旅行業界向けイベントを開催し、冒頭のプレゼンテーションでグローバルで導入した新たなブランドコンセプトを発表した。

イベントはシンガポール、インド、韓国、そして大阪と東京で開催してきたもので、クイーンズランド州政府観光局(TEQ)の支援も受けて18社が来日し旅行会社と商談を交わした。TEQグローバルマーケティングエグゼクティブのマイケル・ブラナー氏は「重要市場である日本に一団で帰ってこられて嬉しい」と語り関係の再構築に期待を示した。

一方、新ブランドコンセプトは2032年のブリスベン夏季オリンピック・パラリンピックに向けてクイーンズランド州で旅行者が体験可能な価値を表すものとして活用するもので、元となる英語が「A Beautiful Way To Be」、日本語は「自然を旅する、わたしを旅する クイーンズランド」とした。

コロナ禍を経て消費者が自然や癒やし、持続可能性などを重視するようになるなかで、「ただ旅行するだけでなく、深く学ぶ、体験する、何か目的を持って旅をする」ことを求める旅行者に最適なデスティネーションとして訴求していく。消費者向けのプロモーション展開も予定する。

日本市場の状況についてブラナー氏は、オーストラリア政府観光局(TA)が定期的に実施している調査の最新回で、4時間以上の海外旅行を計画または検討しているのが37%、オーストラリアへの4年以内の渡航を検討しているのが11%、2年以内に実際に訪問する予定なのが8%といった結果となったことを紹介。

オーストラリアへの渡航意欲が韓国や北米などよりも低いのは気がかりであるものの、「どの市場、国の国境が閉じている間は意欲が低く、入国要件が緩和されると急激に変化する。日本もこれから変わるはず」と期待を示した。

また、日本路線のキャパシティについては2024年末には2019年レベルに戻ると期待。合計1億豪ドルの航空路線回復用予算も用意しており、「日本の航空会社にも目を向けてほしい」と呼びかけた。他国ではシンガポール/ブリスベン線が1日3便まで戻っており遠くないうちにコロナ前の4便を回復することが見込まれるほか、北米線も好調でユナイテッド航空はサンフランシスコからの新路線も開設しているという。

このほかブラナー氏は、今後は「ハイイールドトラベラー」の獲得を重視する戦略も説明した。

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