欧米で銀行の破綻や買収、ITやコンサル部門の大手企業での人員削減が続いているなか、これまでリベンジ需要に支えられて強気な発言を繰り返してきた米系航空会社のなかでも悲観論が広がりはじめている可能性が指摘されている。
デルタ航空は、ユナイテッド航空が第1四半期の赤字見通しを発表したのを横目に「日別の売上トップ10が過去30日間ですべて更新された」とCEOが好調さをアピールしていたが、THE POINTS GUYによると次の冬ダイヤでアトランタとニューヨークからの大西洋6路線の運休を決定。このうち2路線は、当初夏の季節便だったものを通年化したところから取り下げた形だ。
さらにデトロイトとシアトルから北京への路線も冬の間は運航を停止することを決めているといい、THE POINTS GUYでは「長距離旅行への高需要はデルタ航空が予想していたよりも早く終りを迎えるかもしれない」「デルタや他の航空会社が冬期の需要軟化へ対処を迫られていることはますます明らか」と指摘した。
同様の懸念は他の媒体でも示されており、Skiftも「米系航空会社は需要は依然として非常に好調と主張しているが、実際いつまで続くのか?」と題した記事を3月21日に公開している。