居住用物件が民泊向けに運用されることで地元住民が手頃な水準の住居を見つけにくくなる事態が世界中で問題となるなかですでに多くの国や地域が民泊の制限を始めているが、Travel Pulseによるとニューヨーク市でも9月5日に新法が発効する。

登録制として145ドルの手数料を徴収し、AirbnbやVrboなどの予約プラットフォームには未登録の物件を扱うことを禁止。違反した場合にはホストと予約プラットフォームの双方に罰則を課す。諸々の条件によって登録の難易度は高くなり、これに対してAirbnbは「事実上の禁止」だとして訴訟を起こしたもののすでに退けられている

ニューヨーク市ではすでに2021年にも民泊を制限する法律が施行され、その際にはAirbnbから2.9万人のホストが去ったが、それでも2022年のAirbnbの同市からの収入は8500万ドルに上ったという。

また、Euronewsによると欧州でもウィーンが来年7月から年間の営業可能日数を90日間までに制限することを決定。市内の一部では2018年から同様の措置が取られてきたが、市全体が対象となるという。

このほかでも、パリやベルリン、ミュンヘン、シュトゥットガルトなどでも登録制や日数制限などを導入し、イタリアでもフィレンツェがローマに続いて規制を開始。ベネツィアやミラノでも検討が進み、さらに国全体にも広がる可能性が出てきているという。Euronewsの記事では、他の欧州内外の国・都市の状況もまとめられている。