米Travel Weeklyによると、マウイ島西部での大規模な火災の影響としてオアフ島のホテルで稼働率の上昇が確認されている。
マウイ訪問を避けた旅行者と避難者が空室を埋めているためで、STRによる8月13日からの1週間のデータでオアフ島の稼働率は88.4%となり、前年から7.5ポイントの増加。全米でも2番目の高水準となった。特にホノルルは89%に達したとのこと。一方、マウイ島は27.6ポイント減の49%となった。
こうした災害が発生した際に周辺エリアの稼働率が高まるのはよくあり、災害の深刻さにもよるものの6週間から12週間続くことが多いという。オアフだけでなくカウアイ島も5週前には75%だった稼働率が火災の発生後は週によって81%から86%で推移している。
こうしたなかで、島の経済の80%を観光に依存するマウイ島では、火災の影響を受けていない東部や南部での需要減退の対策が急務となっており、知事や郡長も通常通りの営業を続けていることをアピールするなど訪問を呼びかけているところ。
今回の記事でも、火災で影響を受けた宿泊施設の客室1904室は島全体のたった2%であることを紹介。また、旅行・マイル系ブログのJOHNNY JETは、航空会社が(少なくとも米本土からの国内線では)マウイ線について往復200ドル以下の格安な運賃を設定して渡航を促進しようとしていることを説明している。
一方、クルーズ業界でも各社がマウイ島への寄港を停止したが、Cruise Industry Newsによるとノルウェージャンクルーズラインはプライド・オブ・アメリカによるマウイ島カフルイへの寄港を再開。この記事でも、州知事やハワイツーリズムオーソリティ幹部による来訪要請の言葉が伝えられており、特に後者は「マウイ島は思いやりと経緯を持った旅行者の訪問をかつてないほど必要としている」として旅行業界にも理解と協力を求めている。