CNNは3月7日、米国で富裕層向けの旅行会社のビジネスについての記事を公開した。
このうちミュージシャンや俳優なども含む富裕層を相手にサービスを提供する会社の経営者は、これまでに受けてきたホテル滞在中の変わったリクエストも紹介。例えばミネラルウォーターの好みや室温、バスタブやシャワーの温度は頻出であるほか、ある顧客は到着時に中型犬を室内に待たせておいて数時間一緒に遊ぶことをよく希望していたり、別の顧客からは1m近い長さのチーズボード(チーズの盛り合わせ)を用意するよう求められたという。
さらにミュージシャンからはM&M’sの色分けをするよう求められることが多かったり、衣類を荷造りするのが嫌いな顧客からはホテルごとに下着や靴下、シャツなどをすべて用意するよう求められるとのこと。また人気レストランの人気の曜日・時間帯に席を確保するために、閑散期への送客を約束するような工夫もしているという。
また別の経験者の言葉として、プラダを着た悪魔でメリル・ストリープ演じるカリスマ編集長がハリケーンの最中に飛行機で帰りたがり「小雨でしょ。空にちょっと水分があるだけよ」と言い放つシーンが、一部のVIP顧客の感覚をよく表していると説明。そしてそうした場面でこそ旅行会社のサービスが最も感謝されがちであるとしている。
記事では1人目の経営者がビジネスの概要や起業にいたった経緯などについても紹介しており、経営者はストレスは多いが「派手でグラマラス」な世界であり「みんなのコンサートに招待される」など特典も多く、また大変な思いをしても1日の終りに物事がうまくいったときには「世界で最高の気分」になれると語っている。