日経新聞がフィナンシャル・タイムズの『日本は水際対策見直しを ソフトパワー消失』という記事を日本語化して掲載していたが、「日本は今、すさまじいスピードでその魅力を失いつつあり、マイナスの領域へと突入しつつあるように見える」と強い言葉で始まっている。
香港は厳格な制限を続けて金融ハブとしての地位低下が懸念されているところだが、日本も同類として捉えられているということだ。
日本への渡航意欲はいまだ強いことを裏付ける情報もあり、FTの「マイナス」という表現は極端な気がするし、香港のデスティネーションとしての魅力だってあり続けるが、他の国に行けば隔離の時間も費用も必要ないと分かっているのにわざわざ訪れてくれるとすればそれはよほどの理由がある場合だけで、本格的な需要回復など望むべくもない。
この1、2週間は、海外で入国制限や行動制限の緩和・撤廃が急速に進んでおり、ウィズコロナへの転換、エンデミック化の流れが大きくなってきているのを感じる。世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)も、今年の旅行観光産業のGDP寄与額が2019年の93.6%まで回復する可能性を報告した。
翻って日本は、厳格な入国制限の「おかげ」でオミクロン株の波が遅れて到達し、緊急事態宣言の可能性が取り沙汰される状況。しかもこの期に及んで「一定の客観的指標」の導入すら否定するとは。
以前から書いているが、こうした問題に対して科学的根拠に基づかないでまともな判断ができると思えること自体が理解できない。歯がゆくて仕方ないが、これは隣の芝生が青く見えているだけなのだろうか。諸外国で日本の現状が青く見えている人はいるのだろうか。
(ちなみに、「判断」の実情についてはこんな記事もあり、読んで気持ちが明るくなるようなものではないが腑には落ちる。)
今思うことはこの日本の狂騒の幕切れがどのようなものであるかだが、一般メディアもそう遠くないうちに恐怖を煽るのに限界が来るのではないかと思う。棒を砂に立てて倒さないようにかいていく「山崩し」のように、ぎりぎりまで同じような論調が続いて突然倒れるのではないか。
欧州では、WHOも新型コロナウイルスとの「停戦」と「長い平和」が訪れる可能性を示しており、本格的に新しいステージに移ろうとしている。別の変異株のリスクが未知数だが、世界がそうした前進を続けていればさすがに日本でも不満を押さえることはできなくなるだろう。日本でもきっと停戦は近いはずだ。(松本)
科学的根拠はなくとも、インフルエンザのように特効薬があり誰にでも手に入る状況になるまでは外国人は勘弁願いたいのが国民の意見でしょう。
コロナによる人口あたり死亡者数が日本より大きく少ない先進国は中国台湾NZと水際対策が厳しい国のみ。世界でも高齢化の進んだ日本は相当うまくやっている方であり、これを他国が羨ましがらないのも変な話。
もし日本と欧米のコロナ感染状況、コロナ対策が真逆であれば、リベラルだとか自称国際通の方々は日本をボロクソに貶していたでしょうね。
この筆者も、感情的に訴えるだけで、科学的なDATAの1つも出せていない。旅行業界に厳しい視線が向けられる中、このような主張は逆効果で、国民の支持を得られない。厳しい水際対策を敷いたおかげで、時間がかせげたのは確かです。その間の時間で、準備を進めてこなかった政府は、支持できませんが。。
なんで旅行のサイトが科学的根拠を示す必要があるんでしょうか。私は逆効果とは思いませんが。
というか、だったらどうしろと?お二人とも代案も示さず否定だけしたり勝手に国民の意見を代弁したり。国境が再開するのが嫌なんですかね?私も国民の一人ですがこのコラムには大体賛成ですよ。
科学的根拠がなければただのポジショントークです。
そのポジショントークも、業界当事者が先頭に立った開国主張を出来ていないですよね。今回のように海外の声を使った鎖国批判をせざるを得ない。
それは世間に面と向かって開国させろと主張すれば批判や誹謗中傷を免れないことを業界人が一番理解していることの証左でしょう。
またそうやってなんのかんのと書きはするけど何も仰らない。何がどうなって欲しいんですか?^_^
自分は特効薬の流通まで待った方がいいと書いていますし、T.Tさんの記載も水際による時間猶予のうち医療体制の拡充を行うべきだったとの趣旨と読み取れますが。
むしろ開国しろ側がコロナの取り扱いについて何をどうすべきかはっきりとさせるべきでしょう。
イギリスを見習うなら亡くなる犠牲を許容すべきただの風邪だと言うことになるでしょう。
特効薬って、インフルエンザにだってないのに本気ですか?それから医療体制拡充できてたとして観光にどういう効果が?
亡くなる犠牲を許容すべき、ただの風邪ではないでしょうけどその通りだと思いますよ。逆に社会経済をこんなにしてまで鎖国する方がいい理由、データ付きであるんです?それができないならそちらもポジショントークということになりそうですが。