世界でも率先して環境やオーバーツーリズムへの取り組みを進めているオランダとアムステルダムだが、Cruise Hiveによるとアムステルダム市議会はこのほど同市内のクルーズターミナルでクルーズ船の着岸を禁止または大幅に制限できる法案を可決した。
アムステルダムはこれまでクルーズ船客について他国と同様に歓迎していたが、現在は「イナゴ」との表現まで使い遠ざけようとしているとのこと。多くの旅行者が殺到することによる生活の質の低下に加え、環境への負荷も問題視されているという。
法案は、市中心部に位置するクルーズターミナルでの着岸を完全に禁止するか厳格に制限しようとするもの。クルーズターミナルを市の中心部から離れた場所に移転する案も含まれている。リバークルーズ船は今のところ対象外とのこと。
ただし、ターミナルの移転案も元々は2016年に出ているなどクルーズを制限しようとする動きは以前からあったものの、これまでのところは年間の寄港数を300回から190回へと減らしたのみとなっており、Cruise Hiveでは近い将来に実際に禁止される事態は考えにくいとも分析している。