Simple Flyingによると、フランスの交通担当大臣がEU域内の航空路線における運賃について下限を設定するアイディアを提起している。

サステナビリティへの社会的要請が高まるなかで鉄道よりもLCCを中心とした航空運賃の方が安い状況を問題視したもの。フランスでは、ビジネスクラスとファーストクラスについて航空券への税金を引き上げて鉄道への投資に回す計画も立てられているほか、短距離国内線も制限するなど様々な取り組みが進められている。

ただ、こうした取り組みは環境保全を求める側からも批判を受けることもあるようで、例えば短距離国内線の制限では乗継便は対象外となっていることが骨抜きとされているほか、同大臣も移動の自由を制限するつもりは一切ないと発言して矛盾を指摘されているところ。

さらに、問題の根源は高頻度で航空機を利用する少数の旅客(英国では旅客の15%が全座席の70%を利用)であり、生涯での利用回数の制限などでそこに切り込まない限り問題は解決しないとの考えにも否定的で、その点も批判されているという。また、そもそも鉄道の運賃が高いとの指摘も取り上げられている。

このほか、航空系のブログではエールフランスを守るためと分析する記事もある。