マウイ島西部に大きな被害をもたらした火災の発生から1ヶ月以上が経過したが、現地や米国の旅行観光産業ではマウイ島の経済の80%を占める観光産業のリカバリーに向け取り組みが進められている。
米Travel Weeklyによると、ハワイ州政府観光局の本局に当たるハワイツーリズムオーソリティ(HTA)はリカバリー用のマーケティング費用として260万ドルの支出を承認。すでに役員やスタッフも現地へ赴いて住民や業界関係者と意見を交換しているところで、「敬意と思いやりを持った誠実な旅行者の来訪をこれまで以上に歓迎、奨励」していく方針。
また別の記事では、10月8日にウェストマウイへの渡航制限が解除されることも紹介。観光客の受け入れ再開も意味し、ハワイ州知事はこれについて「難しい決断だが、震災によって甚大な影響を受けたマウイ島の人々や企業に復興への希望をもたらす」と説明した。これにより、ラハイナの閉鎖は継続されるもののカアナパリ、カパルア、ナピリ、ウェストマウイなどのエリアへの立ち入りが可能となる。
業界側でも義援金を含めて様々な支援が始まっているほか、専門メディアも積極的に情報を発信中で、米Travel Weeklyはシニアエディターが現地を訪れた際のレポートを掲載。Signature Travel Networkがマウイ島で開催した年次会合に合わせて訪問したもので、当初はソーシャルメディアなどで訪問を思いとどまるように訴える声と業界内からの影響を受けていない地域への訪問を呼びかける声のはざまで葛藤があったものの、現地では出会う人すべてから感謝の言葉が聞かれているとのこと。
また続くレポートでもリカバリーの兆候などを伝えている。