ノルウェージャンクルーズライン(NCL)は今月、1人用客室の数を2倍以上に増加することを発表し、クルーズ業界の大きなトレンドに最新の事例を追加した。

米Travel Weeklyによると、、NCLの決定は19隻の客室で少なくとも850室を追加するというもの。発表時にはトラベルポートの調査からグローバルでの旅行予約のうち18%近くが1人旅であるとのデータも引用していたほか、また実際の利用データでも1人での乗船が増加しているという。

他社でも、オーシャニアが昨年にはすでに1人用客室の新規導入を発表。また新オーナーのもとで再始動したクリスタルクルーズも新体制での運航開始に合わせて1人用客室を追加した。

記事では旅行会社の視点でも1人利用の需要が増加していることを紹介。人口動態でも、2022年には1人世帯が全体の29%を占め、また成人の46.4%が死別や離婚を含めて未婚・独身であるという。

「おひとり様」の需要はコロナ禍で高まったとされ、今年1月にもKayakとSkyscannerがレポートを発表。これに対して、企業側でもAirbnbが1人でも安心して滞在できるようにする新機能を開発するなど対応が進んでいる。

ただし、業界全体が現時点で積極的なわけでもなく、クルーズでも例えばロイヤルカリビアンインターナショナルは現時点で合計160室しか提供してなく、1月に就航したばかりのアイコン・オブ・ザ・シーズにも設置していないという。