欧米ではコロナ禍によって旅行会社の再評価が進み、英国では今年に入っても多くの会社が過去最高の業績を残すような状況となっているが、Travel Pulseによると米国でも追い風は止まっていない様子。
旅行需要は依然として大きい一方で費用が高額となるなか、多くの消費者が旅行を「最適化」するためにトラベルアドバイザーの力に頼っているといい、6月に米国トラベルアドバイザー協会(ASTA)が公開したデータでは、会員の27%は自分の顧客の半分以上がトラベルアドバイザーの利用自体が初めてだったという。
記事では、そうした状況のなかでトラベルアドバイザーを利用したことのない消費者を自分の顧客として獲得する方法についても実際のアドバイザーからのヒントを紹介。まずは明確な情報提供で、あるアドバイザーは「サービス提供がどのような流れで進み、自分の仕事が相手や相手の旅行にどのようなメリットをもたらすかを説明する」とのこと。
同様に、手数料などの費用についても事前の明示が重要となるが、あるアドバイザーは「手数料を旅行代金の一部として頂戴するが、その代わりに顧客は私個人の連絡先を知ることができ、どこかのカスタマーセンターとのメールではなくご帰宅まで常に直接のやり取りができるようになることをメリットとしてお伝えしている」という。
また、直販やOTAにはできないこととしてパーソナライゼーションを挙げるアドバイザーもあり、「優れたトラベルアドバイザーは旅行者の時間を無駄にせず、信頼できて即応性が高く、デスティネーションやプロダクト、利用企業などについて顧客が思い至らないような細部まで注意を払える」としている。
なお、米国の旅行業界ではコロナ禍で自らのビジネスモデルを見直す動きも広がり、回答者の45%がコロナ禍をきっかけに手数料を新設したか引き上げたと回答した調査もある。